2027年の市場規模は2兆円超！日本のメタバース市場も驚異的成長か

日本のメタバース市場の現状

※出典：メタバースの国内市場動向調査を実施（2023年）_矢野経済研究所

矢野経済研究所は、2022年度の日本のメタバース市場は1377億円（前年度比173.6％）、2023年度は2851億円（同207.0％）と推測しています。この成長の背景には、おもに企業の投資増加と消費者の関心の高まりがあります。

VR/ARを活用した「体験型サービス」に注目

市場の主要プレイヤーとして大手IT企業やスタートアップが名を連ね、さまざまなメタバース関連製品やサービスを提供しています。特に注目されているのは、仮想現実（VR）と拡張現実（AR）技術を活用した体験型サービス。

VR/AR技術はエンターテイメントからビジネス、教育分野に至るまで幅広い応用が可能で、うなぎのぼりの市場の鍵を握っています。また市場のトレンドとして、コロナ禍の影響で加速したデジタルシフトやリモートワークの普及が挙げられます。

こうした動きもメタバース市場の成長に大きく貢献しており、今後もさらなる進展が期待されています。

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メタバース市場成長の背景と要因

メタバース市場の拡大を支える重要な要素のひとつが技術革新。特にVR/AR技術の飛躍的な進歩はユーザー体験を飛躍的に高め、市場の拡大を牽引しています。同時に5G技術の普及による高速・大容量通信も市場成長を加速させる一翼を担っているといえるでしょう。

さらに、政府と企業の積極的な取り組みも市場拡大に影響を与えています。政府はデジタル技術の推進を促す政策を実施し、メタバース関連事業への投資を後押し。企業はメタバースを新たなビジネス機会と捉え、積極的に投資や開発を進めています。

日本のメタバース市場が今後急成長する背景には、このような要因があるものと思われます。

2027年度には2兆円超！急成長が示す意味

冒頭でもお伝えしたとおり、2027年度の日本におけるメタバース市場規模は2兆円超との予測が出ています。この予測は、メタバースが一持続的に成長する分野としての地位を確立したことを示したといっても過言ではないでしょう。

世界に目を向けてみましょう。総務省が発表している「世界のメタバース市場規模の推移と予測」によると、2030年度の市場規模は936.57億ドル、日本円で約13.8兆円です。やはり爆速で急成長を遂げているわけですが、世界的な規模で見てみても日本の市場成長は顕著です。

他国、とりわけアジア太平洋地域において日本はリーダー的役割を果たす可能性があります。技術力と革新性を背景に、日本は世界規模で見たメタバース市場においても、重要な役割を担うでしょう。

メタバース市場動向｜ユーザー数

※出典：Statista

少し視点を変えて、今度は「ユーザー数」を見ていきます。同じく総務省の発表によれば、世界と日本のメタバースユーザー数の推移は以下のとおり。

メタバースユーザー数の推移

• 世界のメタバースユーザー数：2022年の年間約2億人から、2030年には約7億人まで拡大
• 日本のメタバースユーザー数：2022年の年間約450万人から、2030年には約1,750万人まで拡大

あくまで予測値に過ぎませんが、2030年というごく近い将来にはすでに、日本人の約15％（4〜5人に1人）はメタバースユーザーという計算になります。メタバースユーザーが急激に増えていることをわかりやすく伝えているのが、2023年12月16日・17日に開催された『バーチャルマーケット2023リアルinシブハラ』です。詳報はこちらの記事をご覧ください。

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日本のメタバース市場拡大にともなう課題・懸念

急成長を遂げる企業は、さまざまな課題に直面します。これは日本のメタバース市場拡大にもたとえられることであり、プライバシー保護やセキュリティ対策、未成年者保護などさまざまな課題が山積しています。

法整備や技術革新だけでなく、メタバースの普及にともなう急激な社会的・文化的変化および、情報格差の問題なども解決していかなければなりません。同時に、小学校や中学校といった段階から、メタバースについての教育が必要になってくるでしょう。

まとめ

技術革新と市場成熟により、日本のメタバース市場は2027年度には約2兆円にまで拡大すると見られています。世界における日本の役割は重要で、技術的リーダーシップを発揮することが期待されています。革新的なアプローチと日本独自の文化的要素は、世界のメタバース市場に多大なインパクトを与えるでしょう。今後の発展が非常に楽しみです。