xR/メタバースとは?
2023.09.01
VR・AR・MR・SR・xRをわかりやすく解説!メタバースとの違いや活用事例も
VR/ARの違いやMR・SR・xR・メタバースといった用語の違いが今ひとつ明確でないという方もいるのではないでしょうか?この記事では、それぞれの定義や違いをわかりやすく解説するとともに、VR/ARの活用事例も紹介します。
この記事でわかること
- VR/AR/SR/MR/xR/メタバースの違い
- VR/AR技術を使ってできること
- VR/ARの活用事例
- AR頭骨表示アプリの実例
1.VRとは?
まずはVRとは何かについて解説します。
「Virtual Reality(仮想現実)」のこと
VRとは、ヘッドマウントディスプレイ(以下、HDM)と呼ばれるデバイスを装着することで、360度カメラやCGなどで創られた仮想世界を、まるで現実世界であるかのように体験できる技術です。ディスプレイには、全方位どこを向いても仮想世界が映し出されます。このため、装着者は自分がその世界の主人公になったような錯覚にとらわれます。体験価値として「没入感」という言葉がよく使われます。
VRでは、ゲームの世界を再現したりSFのような架空世界に入り込んだりすることはもちろん、実在する世界や宇宙など、あらゆる場所や風景を体験することができます。
2.ARとは?
次に、VRと並ぶ重要な技術のひとつARについて解説します。
「Augmented Reality(拡張現実)」のこと
HMDを装着することで、目の前にある現実風景の中に、さまざまな情報を付加できる(重ね合わせることができる)技術がARです。現実世界を拡張するところから来ています。たとえばHMDを装着して自動車のエンジンを見たとき、ディスプレイにその自動車のエンジンに関する各種データや画像などが表示されます。整備士は、マニュアルを見なくてもディスプレイに映し出された情報を元に整備できます。
ちょっとしたトラブルであれば、ARゴーグルを装着したユーザー(ドライバー)自らが修理するといったことも可能になるでしょう。
3.VRとARの違いは?
VRとARが何かについて説明をさせていただきました。では両者の「明確な違い」はどこにあるのでしょうか?ベースとなる世界の違い
VRとARの大きな違いは、ベースとなっている世界です。VRは「仮想世界」がベース、ARはあくまで「現実世界」がベースです。ベースが異なりますので、当然できることも変わってきます。これについては「
4.MR・SR・xR・メタバースとは?用語説明と違い
VR/ARに対する知識を深めるならばMR・SR・xR、そしてメタバースといった用語の意味、VR/ARとの違いなども知っておきたいところです。
MRは「Mixed Reality(複合現実)」のこと
VRとARを合わせたような技術がMRです。主体はあくまで現実世界ですが、そこに仮想世界も融合されているといったイメージです。たとえばこんなイメージ
- VR:ゴーグルやモニターなどのディスプレイに恐竜博物館が映し出される
- AR:ゴーグルをかけて恐竜の模型を見たときに文字情報が映し出す
- MR:恐竜がホログラムとしてディスプレイに映し出される(ジェスチャー操作も)
ざっくりですがこのようなイメージです。 たとえばディスプレイに、今そこにはない恐竜博物館を映し出す技術が「VR」とすると、実際に博物館へ行って恐竜の模型を見たときに、ゴーグルなどのディスプレイにその恐竜に関するさまざまな文字情報が表示されるのが「AR」です。
「MR」はそこからさらに一歩進み、今そこにはない恐竜博物館や、そこにはいない恐竜およびその恐竜のデータなどの文字情報がホログラムとしてディスプレイに映し出され、さも目の前にいるかのように動いたり(360度ぐるりと観察したり)、ジェスチャー操作したりできるといった技術です。
SRは「Substitutional Reality(代替現実)」のこと
HMDを通して、現実の風景に過去の映像を投影することにより、実際には見ることができない過去の出来事などをまるで今、目の前で起こっているかのように体験(錯覚)できる技術です。視覚と聴覚だけでなく、触覚にも働きかける技術を組み合わせることで、VRともARともMRともまた違った体験が得られると考えられています。現在のところ実用化の例はほとんどありませんが、今後の開発やさまざまな分野への活用が期待されている技術です。
xRは「Cross Reality または extended Reality」のこと
VR・AR・MR・SRの総称です。「Reality」の前には「Virtual」「Augmented」「Mixed」「Substitutional」など、さまざまな技術を表す言葉が入ることから「x」と表記されます。MRのように複数の技術やコンテンツが融合されると、「どこまでがVRでどこからがARなのか」といった線引が曖昧になってくることから「xR」という表現が生まれたといわれています。
メタバースは「Metaverse(Meta=超越した + Universe=宇宙)」
メタバースとは、インターネット上に構築されるあらゆる「仮想空間」の総称です。利用者は「アバター」と呼ばれる自分の分身を使ってその仮想空間に入り込み、自由に動き回って他者とコミュニケーションを取ったり、さまざまな体験をしたりできます。たとえばデスクトップパソコンのブラウザ上でメタバースに入り込むこともできますし、VRメタバースのようにHMDを装着して入り込むこともできます。
会社のスタッフがアバターを使ってメタバース内に作られた会議室に集まり、ミーティングを開くといったことも可能です。メタバース内では、仮想通貨を使って経済活動を行うこともできます。
仮想空間ではありますが、まるで現実世界のように仕事をしたり社会生活を送ったりすることができます。VRやARといった技術との融合により、さまざまな可能性が広がっていく注目の技術です。
5.VR/ARでできること、活用事例
VR/ARの技術はすでにさまざまな分野で取り入れられ、実用化が進められています。
自動車業界のVRショールーム
たとえば自動車業界では、トヨタや日産などがVRショールームを取り入れています。トヨタのVRショールームは、HMDを装着するだけで全車種・全グレード・全カラー(特別仕様車や商用車は除く)をくまなくチェックすることが可能です。外観はもちろん運転席や助手席、後席など各視点で360度見渡せるため、「せっかくカタログを見て来たのに実車を見たら期待外れだった」などのミスマッチを防ぐことができます。
ほかにも「展示車がなく、何件も販売店を回ることになって大変だった」「展示車がなく購買意欲が低下した」「見たかったグレードが取り寄せになると言われたが、そこまでされると買わなければならないと思ってしまうため気が引けた」など、目に見えないさまざまなデメリットを解消することができます。
不動産業界の内見や施工イメージ
新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、対面による内見や商談を控える消費者が増えてきました。そこで広がったのがVRの技術を活用したバーチャル内見」です。モデルルームさながらのバーチャルショールームを構築し、極めてリアルな内見を体験してもらうことができます。企業側にとってはモデルルームや家具・家電を準備したりスタッフを配置したりするコストがかからず、消費者にとっては移動せずに隅々までチェックできて効率的など、双方にとって大きなメリットがあります。
教育や研修に活用できるARマーカー
ARにはいくつか種類があります。たとえば「マーカー(画像認識)型」といって、画像を認識することによってARコンテンツを起動するタイプ、「位置情報型」といって、GPSなどの位置情報をもとにARコンテンツを起動するタイプなどが挙げられます。たとえば教科書にARマーカー(QRコードや画像など)を配置し、それをスマートフォンやタブレット読み取ることで、海外に点在する歴史上の建築物をディスプレイに映し出すことができます。より深い理解・学習につながっていきます。
建設業界などにおけるデジタルツイン
現実世界で収集したあらゆるデータをコンピューター上で正確に再現する技術をデジタルツインと呼んでいます。たとえば工場を建設する際、事前にVR空間にその工場を構築し、日照や稼働状況(人の動き)、生産量などがシミュレーションできます。医療現場でも検証が進められており、たとえば手術の研修および経験豊富な医師による遠隔支援なども実際に行われています。
6.COMBOが開発した「ARマーカー」
弊社が開発した「 AR頭⾻表⽰アプリ」は、スマートフォンでARマーカー(QRコード)を読み取ると画面上に動物の頭⾻が表⽰されるというアプリです。
たとえば教科書などにARマーカー(QRコード)を配置し、スマートフォンやタブレット読み取ると、ディスプレイに頭骨が表示されます。さまざまな角度から観察できる立体的な頭骨をもとに、より具体的なイメージを抱きながら学習できるため、精度の高い学習および効率化が図れます。
こちらは頭⾻ですが、そのほかにもさまざまなユースケースが想定されます。
史跡や危険な場所、船舶・自動車・工業機械などあらゆる分野に活用可能
たとえば世界中に散らばっている史跡。教科書の写真だけでは今ひとつイメージが湧きにくいですよね。そんな史跡も、ARマーカーを使えば目の前に立体的に浮かび上がり、さまざまな角度から観察することができますし、橋梁や岸壁といった、人が立ち入るには危険が大きい場所の点検・観察・学習などに役立てることも可能です。そのほかにも、船舶や自動車、工業機械といった分野の学習・訓練・研修などに役立てることができます。実物を用意するコストや保管するスペースなどが不要になるだけでなく、図や写真では見えない角度からも観察することができるため、低コストながら効率的な学習を実現できます。
アプリ開発はCOMBOにお任せください
弊社は、VR・AR技術を活用したさまざまなアプリ開発を手掛けています。受託契約またはSESによるVR・ARの開発実績はもちろん、PoC開発や受託開発の共同受注にも対応しており、協業での開発方法・手順にも精通した技術集団が在籍しています。
製品開発の企画およびコンサルティングも一任していただけますし、ラボ開発のようなプロジェクトの「サブチーム」をご提供することも可能です。
まずは一度、お気軽にお問い合わせください!
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