xR Times by COMBO

最新技術・トレンドをお届け

xRニュース

2024.06.09

人手不足の建設業界に光明『メタバース足場組立体感教育サービス』を提供|杉孝・積木製作

メタバース体感教育のキャプチャー
建築現場などへの仮設機材レンタル事業をおこなう株式会社 杉孝(代表取締役社長・杉山 亮/以下、SUGIKO)および、xR開発等をおこなう株式会社 積木製作が、このたびメタバース内でくさび緊結式足場の組立・解体を体感できる教育コンテンツを共同開発。杉孝はすでに3月からサービスを提供しています。人手不足の建設業界において、技術継承や安全確保の担い手となるか、注目です。※当記事は株式会社 杉孝ニュースリリースを元に作成しています。

この記事でわかること

  • 『メタバース体感教育』とはなにか?
  • 『メタバース体感教育』のコンテンツ概要


安全かつ効率的な教育が可能に

メタバース体感教育のキャプチャー2 ※出典元:株式会社 杉孝

『メタバース体感教育』は、メタバース空間内でくさび緊結式足場(※)の組立や解体などを体感できる教育コンテンツ。参加者それぞれが遠隔地にいたとしても、天候に左右されることなく、安全かつ効率的に技術習得・安全教育が受けられます。

メタバース上では、足場の安全を専門とするSUGIKOののスタッフが講師となり、受講者に機材の特徴や安全な組み方などを指導するということです。従来、SUGIKOはxR技術を活用した足場の安全教育、危険体感サービスを提供してきましたが、今回の『メタバース体感教育』が追加されたことで、さらなる安全性・効率性の向上に寄与します。

※支柱として一定間隔に緊結部の付いた鋼管を配し、手すりや筋交などの左右のくさびをハンマーでコマに打ち込むタイプの足場

メタバースとは?こちらで解説
VR・AR・MR・SR・xRをわかりやすく解説!メタバースとの違いや活用事例も

建設DX展で得たヒアリングをもとに改良

建設DX展の模様 ※出典元:株式会社 杉孝

2023年夏・冬に開催された建設DX展において約230名が体験した際のヒアリング結果をもとに
  • 安全帯の使用に関する機能の追加
  • ハンマーでくさびを打ち付ける機能の追加
  • 振り返り機能の追加
  • そのほか操作性の改善
などをはじめ、全体的なプログラムの改良を実施。あわせて、よりスムーズで鮮明な映像体験を提供するため、使用デバイスを『Meta Quest 2』から『Meta Quest 3』に更新しました。

リアルな建設現場での作業や危険性を体験できる

メタバース体感教育の画像と受講生の様子 ※出典元:株式会社 積木製作

『メタバース体感教育』は最大6人が同時に参加でき、機材の受け渡しや声掛けといった共同作業を体感できるほか、異なる場所での作業を同時に(並行して)進めることもできるなど自由度が高く、よりリアルな建設現場に近い環境で技術や知識を身につけることができます。

また、一箇所に集まってトレーニングを受ける場合はMRによる体験も可能。お互いの顔を見ながら作業できるため、VRとはまた違ったコミュニケーションを取ることができます。そのほか、たとえば安全帯を正しく使用しないままアンチ(足場板)の上を歩きだすと落下してしまうなど、足場の組立・解体のみならず危険作業もリアルに体感できるのも特徴です。

組立・解体は工程ごとにチャプター分けがなされており、手順どおりに進めるだけでなく、一部分の工程だけを繰り返して集中的に身につけるといったこともできます。さらに『墜落回数』『足場材落下回数』『足場材取り付け回数』『安全帯未着時間(分)』といった各項目をカウントし、スコアとして提示。不安全行動を振り返ることができる機能が追加されています。

『メタバース体感教育』コンテンツ概要

  • 対象人数:最大6名(講師役:SUGIKOスタッフ1名+受講者5名)
  • 受講時間:最大2時間/回
  • 使用デバイスMeta Quest 3
  • 好適対象:新人鳶職人、建設・建築関連会社の新入社員、足場作業主任者・職長、現場監督
  • 現地実施:デバイスを指定の会場までお持ちし、SUGIKOスタッフがセッティング。現地でSUGIKO講師とコミュニケーションを取りながら実施
  • 遠隔実施:デバイスと説明書を会場に郵送し、お客様自身でセッティング。SUGIKOスタッフとメタバース空間で合流し、アバター同士でコミュニケーションを取りながら実施
  • コンテンツ内容:足場機材の形状と仕組みの学習、組立解体手順の学習、高所からの落下体感等、危険作業の体感、安全帯の正しい使用方法等、組立解体中の安全確保の方法学習
  • コンテンツ特徴:6人まで同時接続可能、遠隔参加可能、無線接続、実寸大モデル、チャプター分けして集中学習可能、振り返り機能(結果のスコア化)

VR/ARアプリ開発はCOMBOにおまかせ!

COMBOでは少数精鋭エンジニアが、さまざまなVR/ARアプリ開発で培った経験・技術を生かして御社のプロジェクトを成功へと導きます。

エンジニアの派遣からプロジェクトの「サブチーム」の提供、企画からコンサルティングまで幅広く請け負っております。ぜひお気軽にご相談・お問い合わせください。