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xRニュース

2024.05.20

建築業界で進むxR技術の活用。最新&注目の事例を紹介

xRと建築のイメージ画像
さまざまなxR技術が用いられている建築業界。本稿ではなかでも2024年に入ってから発表されたNTT comおよび、ホロラボ×西松建設による最新プロジェクトを中心に紹介していきます。

この記事でわかること

  • xR技術×建築2024年最新情報
  • 注目のxR技術について|建築業界

NTTコミュニケーションズ「NTT XR Collaboration」

NTT comのxR技術のイメージ画像 ※出典:ドコモビジネス | NTTコミュニケーションズ公式

2024年3月28日、NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT com)はxR技術を活用した新サービス「NTT XR Collaboration」を発表しました。

3DCAD(コンピューター・エイデッド・デザイン)やBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)で作成した3DモデルをXR空間に投影することにより、離れた場所にいるスタッフなど複数人が同時に、同じモデルを見ながらオンライン会議や協働作業ができるサービスです。

参加者は各自が自由な視点でモデルを確認でき、設計や保守作業およびトレーニング、顧客へのアプローチ活動の提案など、さまざまな目的でリモート協働が可能になります。同社は主なメリットとして以下の3点を挙げています。

  • 現場で意思疎通をしているかのような綿密なコミュニケーションが可能
  • 設計サイクルの高速化・効率化かつ設計業務の最適化にも貢献できる
  • リモートでメンテナンス等のトレーニングが可能。リソース不足が解消
図面や画像ではなく、3Dやモデルを見ながらより綿密な打ち合わせが可能に。またxR空間内でプロトタイピングやモックアップを作成できる上、実寸大のモデルを投影することで設計段階から組み立て性・メンテナンス性などの検証も可能。業務が大幅に効率化されます。

今後はMR機能を拡充させ、より快適なサービスの提供を目指すとのことです。



ホロラボ×西松建設「施工の可視化/ドローン操縦支援技術」の開発

ホロラボ×西松建設が開発した技術のイメージ画像 ※出典:株式会社ホロラボ プレスリリース

株式会社ホロラボ(以下、ホロラボ)と西松建設株式会社(以下、西松建設)が共同研究を実施。ドローンの空撮映像と3Dモデルをリアルタイムに重畳させ、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)と連携することによって施工の可視化および、ドローン操縦支援が可能となる技術を開発したと発表しました。

現在主流となっているAR技術はスマートフォンやタブレット、HMDでの使用を前提としているため、主観視点が地上に限られており、また確認箇所が複数に及ぶときは各地点に移動した上でARの位置を合わせるといった作業が必要でした。

とりわけダムのような巨大建造物は、全体像を見渡すために高所に移動する必要があるなど、危険をともなう作業です。ホロラボと西松建設が開発した技術により、ドローンによる自由視点の空撮映像と3Dモデルを即座に重畳させることが可能となったため、作業員のリスク低減や移動時間の大幅な削減などが実現されます。

スタッフは、ドローンから送られてくるダム上空映像と、ダム堤体の3Dモデルおよび、地質が色分けされた3Dモデルなどを重ねてリアルタイムに見ることができるようになります。移動時間の大幅な削減だけでなく、ARを活用した施工管理の生産性が劇的に高まる技術として注目されています。

今後はさらなる精度向上やシステムの最適化、拡張機能の追加などを実装し、汎用性に優れたサービスを目指していくとのことです。



xR技術の活用が進む建築業界。動向に要注目

xR技術は続々と建築業界に導入されています。たとえば2023年、スタートアップGATARIと株式会社 乃村工藝社による非接触型サウンド体験サービス「oto rea(オトリア)」が登場。日鉄興和不動産「LIVIO Life Design! SALON」内のマンションモデルルームに導入されて話題となりました。

「oto rea」をインストールしたスマートフォンやイヤホンを装着し、モデルルーム内を歩き回ると、位置や顔の向き、動作などにあわせてナレーションやBGM、SEが聞こえてくる=実際の生活をよりリアルにイメージしながら内見ができるというサービスです。



同じく2023年、DNP(大日本印刷)は同社のXRロケーションシステム「PARALLEL SITE(パラレルサイト)」の機能を拡充させて、竣工前の建築物をメタバースで構築するサービスを開始。

完成前に、リアルな施設をメタバース内で公開し体験してもらうことで、来場者の属性・利用回数などのデータを取得・分析できます。完成後は来場者の訪問データをベースに規格を立案したり、データをマーケティングやイベントに連動させたり、といったことも可能です。



続々とxR技術の導入が進む建築業界。xR Timesでも可能な限り最新&注目の情報をお届けしてまいります!

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