VR/ARの活用事例
2024.02.09
VR運転シミュレーターとは?導入事例やデメリットまで詳しく解説
VR運転シミュレーターとは、現実の運転環境を仮想空間で再現するVR技術です。運転技能の教育から自動車産業の研究開発まで幅広く導入が進んでいます。本稿ではVR運転シミュレーターの基礎知識とメリット・デメリット、活用事例などを詳しく解説します。
この記事でわかること
- VR運転シミュレーターとは
- VR運転シミュレーターのメリット・デメリット
- VR運転シミュレーターの導入事例
- COMBOのVR/ARシミュレーター・アプリ開発事例
VR運転シミュレーターとは
VR運転シミュレーターとは、実際の運転環境をデジタル化し、仮想空間で再現するシステムのこと。VR技術を用いて車両の動作や挙動、交通環境を詳細にシミュレートし、現実に近い運転体験を可能にします。
技術習得・スキルアップなどに寄与
運転技術を安全かつ効果的に学ぶことができるため、運転技能の向上、とくに初心者や経験の浅いドライバーのトレーニングに利用されることが多く、運転技術の習得や安全教育に活用している自動車教習所もあります。またプロドライバーのスキル維持やスキルアップ、危険な運転状況への対処方法の学習などにも活用されています。
リアルな運転を体験できる
VR運転シミュレーターではVRゴーグルを装着し、実際の車両操作に近いインターフェース(ステアリングホイール、ペダルなど)を使ってシミュレーションすることで没入感が増し、本当に車を運転しているようなリアルな体験が得られます。VR技術の発展にともないシミュレーターの性能も進化しており、現在ではリアルタイムの描画や高度な動きの追跡、精密な物理エンジンを利用したリアルな運転感覚さえも再現できるほどです。
加えて雨や雪など悪天候下での運転や、交通状況を模倣する機能も備えているため、さまざまな環境を再現・体験できます。こうした機能を活用し、エンターテインメント業界でもレーシングゲームや体験型アトラクションとしての導入が進んでいます。
VR運転シミュレーターのメリット
リアルなトレーニングが可能
VR運転シミュレーターは、従来の運転シミュレーターよりも実際の車両操作に近い環境下でトレーニングできます。VRヘッドセットを装着すれば360度を見渡せるため、まるで現実のように感じながら運転技能や緊急時の対応能力を身につけることができます。高い安全性
実際の道路を走るリスクをともなわず、さまざまな運転シナリオを体験できます。異なる天候や交通状況を瞬時にシミュレートできるため、現実世界では時間がかかるような条件下でのトレーニングも効率的に実施可能。とりわけ運転教育や安全研修において、非常に有効なツールとなっています。車の研究開発コストの低減にも一役
さまざまな環境下での性能や安全機能の開発など、デジタル化することで開発コストの削減にも寄与します。VR運転シミュレーターのデメリット
導入コスト・ランニングコストが高い
VR運転シミュレーターを導入するには、VRヘッドセットやリアルタイムの動きを捉えるセンサー、高性能なコンピューターシステムなど高価な機器が必要です。またソフトウェアのライセンス料や更新費用、定期的なメンテナンス費用も必要になるでしょう。こうした導入や維持にかかるコストの高さは、VR運転シミュレーターの欠点でありデメリットです。技術的な制約がある
VR運転シミュレーターは、リアルで高い没入感を得ることはできるものの、現実の運転環境を完全に再現することはできません。たとえば珍しい気象条件や道路上の突発的な出来事など、実際の運転で遭遇する可能性のあるすべてのシチュエーションをシミュレートすることは難しいのが現実です。また人間(自分や相手ドライバー、自転車など)の感覚や反応を完全に模倣することも、技術的にはまだ完全ではありません。こうした特性を理解した上で活用することが大切です。
VR運転シミュレーターの導入事例
VR運転シミュレーターはすでに、自動車教習所や企業、自動車ディーラー、エンターテイメントなど多くの分野で導入されています。一例を紹介します。自動車教習所|ロイヤルドライビングスクール福山
ロイヤルドライビングスクール福山公式ロイヤルドライビングスクール福山(広島県福山市)は、全国で初めてVR運転シミュレーターを導入した自動車教習所です。走行時の振動や傾きまで忠実に再現されたシミュレーターで、危険意識の向上・交通安全の普及・交通事故撲滅活動に積極的に取り組んでいます。
自動車ディーラー|ネッツトヨタ西日本
ネッツトヨタ西日本公式ネッツトヨタ西日本では、2軸モデルのVRシミュレーターを導入。VRヘッドセットを装着し、バーチャルな世界で車の挙動を感じることができます。リアルな映像と没入感、Gをリアルに感じることで、危険な場面では実際に恐怖を感じるほどの体験が可能とのこと。トヨタの先進安全技術のひとつ、衝突被害軽減ブレーキなども体験可能です。
トラックの運転訓練向けも登場
株式会社IROC T3R公式株式会社アイロックは、先のロイヤルドライビングスクール福山も導入しているVR運転シミュレーター『T3R』を手掛ける企業。2020年にはパーソルR&D株式会社と共同で、トラック運転訓練用の新しいVR運転シミュレーター『T3R TRUCK 2M』を開発することを発表しました。
車体や重量の大きさから、安全性能だけでなくドライバー自身の高いスキルが求められるトラックの運転。しかし実車を使用して訓練しようにも、短期間かつ容易にできるものではありません。そうした課題を解消する一手となったのが、同社のトラック専用VR運転シミュレーターなのです。
VR技術の発展にともないシミュレーターの性能も大幅に向上
お伝えしたように、VR運転シミュレーターは運転教育や自動車開発の未来を大きく変える可能性を秘めており、すでにより安全で効果的なトレーニングや、新型車のテストおよび安全技術の評価などを効率的におこなえるようになってきています。エンターテイメント分野での導入も増え、VR技術の発展とともに運転シミュレーターの技術もさらなる進化が期待されています。
VR/ARシミュレーターの制作はCOMBOの得意分野です
COMBOでは、これまでVR/AR技術を活用したさまざまなアプリやシミュレーターを開発しています。その一例をご紹介します。内装・家具配置ARシミュレーター開発
実際のお部屋で壁紙、床材などを選択してシミュレーションできるアプリです。家具などの配置もでき、よりリアルにお部屋をイメージができます。こちらは内装業者さまやリノベーショ業者さま、不動産会社さまにご活⽤いただいております。
壁紙・床材・家具などのVRシミュレータ開発
間取り図をARアプリで⾃動⽣成後、実際のお部屋で壁紙や床材、家具などを配置してよりリアルにシミュレーションができるVRアプリです。⽇照時間に合わせてのシミュレーションも可能です。リフォーム業者さま、不動産会社さまにご活⽤いただいております。
⾃動ドアARシミュレーター開発
これまでは、現場写真を一度担当者へ送付し、イメージ画像を制作して営業に使用していたという業務を、営業担当がその場でイメージを提示できるようにするため開発しました。
現場の開口寸法から各パーツの寸法を自動計算して生成しており、フリーハンドのサイズ変更時も随時再計算しているので、自由なサイズ変更が可能です。ARアプリのため実際に遠近距離確認ができるほか、色々な角度からもご確認いただけます。
COMBOが御社のプロジェクトを成功へと導きます
こうした問題に直面されてプロジェクトが進められないという企業さま、ご担当者さまも多くいらっしゃるのではないでしょうか?
COMBOにはVR/ARアプリ・シミュレーターの豊富な開発経験や、Unityを使った開発実績とノウハウ、そして開発環境があり、さらに優れた技術を持つ精鋭エンジニアが在籍しています。
御社のコンテンツ制作にエンジニアを派遣することはもちろん、プロジェクトの『サブチーム』として精鋭エンジニアをご提供することも可能です。またVR/ARコンテンツの制作のみならず、企画からコンサルティング、さらには今後に向けた技術検証(PoC)まで、トータルでお任せいただけるのも、COMBOの強みです。
VRシミュレーターアプリの開発に際して、エンジニア不足や開発環境、実績などにお悩みの企業さま、ご担当者さまはぜひ一度、お気軽にお問い合わせください。
COMBOの開発事例・お問い合わせはこちら
新着情報
同じカテゴリの記事
新着記事